先日、NHKのクローズアップ現代を見ていたら
「オリンピックなどの大舞台で、実力を発揮できる選手と出来ない選手の違いはどこにあるのか?」
ととても興味深い特集をやっていました。
北京五輪で金メダルを取った北島康介選手は、ゴールまであと50メートルというところで
必ず失速してしまっていたそうです。
これは北島選手だけでなく他の選手も同じだったそうです。
練習量も技術的にも何の問題もないはずなのに・・・
そこで平井コーチは、原因は別のところにあるのではないかと考え
脳神経外科医の林成之医師に相談したそうです。
林医師によると、選手が競技中に頭に思い浮かべる”一瞬の油断”や”不安な気持ち”などが、
運動機能の低下に結びいていることを指摘し、選手たちに集中力を切らさないための指導を行い、北京でのメダル獲得に導いたそうです。
私たちの手足が自由に動くのは、脳が筋肉に指令を出しているからです。
オリンピックなどの大舞台では、脳が最高のパフォーマンスをするように
筋肉に指示を出していますが、「ゴールまであと50メートルだ」と思った瞬間に
脳はその指示をストップしてしまうそうです。
つまり“一瞬の油断”が頭に浮かんだとき、脳がブレーキのサインをだしてしまうわけです。
ドーハの悲劇も終了間際の出来事でしたね。
これは僕らの普通の生活でもよくあることです。
大事な商談の時に、今日はいけるぞと思ったら
「もう少し検討してみます」と言われたり。
スキー場では、急斜面は緊張して降りてくるのですが、緩斜面が見えたとたんに
転んでしまったり、怪我をする人も急斜面より緩斜面の方が断然多いそうです。
ではこれらを防ぐにはどうすればいいと思いますか?
北島選手の場合、ゴール版にタッチすることがゴールではなく、
タッチしたあとに電光掲示板で自分のタイムを確認するまでをゴールとしたことで
ゴール前の失速を防いだのです。
このことが、北京での金メダルをもたらしたのです。
▼つまり僕らも、ゴールを一歩先に設定して事に当たれということです。
商談の時なら、サインをもらって事務所を出るときをゴールとするとか、
通常の仕事の場合は、2時間かかるところを1時間半で終わらせるなど
意識してやってみてください。
それからもうひとつ、”一瞬の油断”だけでなく
もうだめだ、とかやっぱり無理かもといった否定的なことを考えたり
言葉に出してしまうことでも脳はブレーキのサインを出してしいます。
▼このような否定的なことを考えたり、口に出して言わないでくださいね。
先ずは行動する前に、マイナスのことやリスクは、全て紙に書き出し、
後は目標達成することだけを考えてやり続けてください。
この二つが本番に強くなる秘訣ですから忘れないでくださいね。